ノーパンク加工について

空気の代わりにリペアムゲルをタイヤチューブに流し込み固めていますから、クギをグサッと刺したとしても抜ける空気が入っていない、という仕組みです。

リペアムゲルとは

リペアムゲルとは、株式会社マステックが2003年秋に「夢のパンクレス素材」として発表した新開発エラストマーです。合成ゴムに大量のオイルを練り込んで作ったリペアムゲルは、常温では固体、100℃以上に加熱するとドロドロのゲル状物質に溶融、そしてまた温度が下がれば固体となる 「熱可塑性樹脂」 です。固化しているリペアムゲルは単なる 「ゴムの塊」 のように見えますが、ゴムの特性である弾力性と共に、オイルを大量に配合することで衝撃吸収性に優れた性質を持っています。

この特性を利用し、自転車や車いすのタイヤに溶融したリペアムゲルを満タンに充填し固めたものが「絶対にパンクしない」タイヤです。空気の代わりにリペアムゲルをタイヤチューブに流し込み固めていますから、クギをグサッと刺したとしても抜ける空気が入っていない、という仕組みです。中身のリペアムゲルは固まっていますので、万が一太いクギを刺して抜いたとしても、その穴からゲルが漏れ出してくることはありません。
 「タイヤに流し込み固めた」というと、何だかとても乗り心地の悪いカチカチに硬いタイヤを想像してしまうかもしれませんが、リペアムゲルは弾力性と衝撃吸収性を兼ね備えているので、乗り心地も快適です。また、熱や水分による劣化がない安定した性質を持っているため、耐久性にも優れています。

リペアムゲルのパンクレス加工

<機能性>
ゴムの弾力性とオイルの衝撃吸収性を兼ね備えているため、知らない人はゲル入りと気付かないほどの乗り心地の良さです。
形状保持性に優れ、タイヤの走行抵抗を小さくできるので、常に「空気入れたて」の乗り心地を提供します。
ウレタン系の素材を使用しておらず加水分解が発生しないので、耐久性に優れ、快適な乗り心地をずっと保ちます。
パンクしないのはもちろん、空気を補充する必要がないのでとってもらくちんです。

<対応するタイヤの種類>
英式・米式・仏式の全ての種類のバルブに対応しています。
基本的には低速走行のタイヤには全てリペアムゲル加工することができます。
ウレタンチューブは工場でドーナツ状に成形し、それをメーカーや小売店でタイヤにはめ込むという方法のため、対応できるタイヤの径や太さが限られていました。リペアムゲルはそれぞれのタイヤに合わせて充填加工をするので、小径車やロードレーサーなどのタイヤにもバッチリ対応しています。

※一部対応ができないタイヤがございます。詳しくはこちらをご覧ください。